発達障害の母

夫の義母の介護をする前に

いろいろと介護の勉強をした

90過ぎていても台所に立つ仕事ができるようで

本人がやる気があるようならば

できるだけやらせてあげて

手を出さないようにするほうが良い

そう聞いていたから、そうしたし

ここに帰ってからも母に台所仕事は

やってもらうようにしている

まだ、80になったばかりだから

台所仕事は普通にできるはずだ

 

私は数十年ぶりに母に会ったから

母がどんな台所仕事をするか、全く知らなかった

 

夫のほうの義母は年を取っていても

段取りよく前日からコメは研いである

朝、そばにいる私に的確な指示をする

 

母の台所仕事はまだ、学生の娘よりひどかったし

70年近く台所仕事をしてきた人間には

とても思われなかった

私は好き嫌いが多く

今でも好きな食べ物は自分で料理した以外のものは

飛びついては食べないのだが

子供のころ、母のおいしい手料理を食べた記憶がなかった

その頃は、好き嫌いの多い子供だと

よく怒られたものだが

実際はおいしい家庭料理など出てきた記憶がなかった

大人になってそのことを思うとき

単純にお金もなかったし、母は忙しかったのだ

そう考えていた

ただ、何が忙しかったのか、よくはわからない

 

今も忙しいが口癖だ