街の灯り
「今、スイスの寮のある学校に行ってるよ
15才の男の子」
ミキは慌てて逆算してみる
今、その男の子が15才ならば
みぃの16の時の子供ではないか?!
あの頃、ミキは正二を思い出した
彼を信じてみぃを託したのだ
正二ならば間違いはないと、あのとき委ねたのだ
いったい、なにがあったんだろう
もちろん、みぃは頭も切れてしっかり者で
その世界では有名人、大金持ちでもある
今更、みぃに関していろいろ言うことは何もない
ただ、あの頃なら自分のせいだ
そう思うと、いてもたってもいられなくなった
「みぃのところに行ってくる」
康太は笑いながら
「うん、いいかげんみぃからちゃんと聞いたほうがいいよ
たぶん、本人は隠している気もないだろうから」