悪魔が来りて・・・・

「あなた、まさか、ここにいて

普通の結婚ができるなんて思ってないでしょうね」

 

祖母のその言葉は私にとっては笑うしかない言葉だった

そして、その通りに笑った

祖母はそれが気に障ったらしく

 

「何を笑っているの?

本当の話ですよ

あなたの生まれを聞いて、結婚しようなんて人がいると思いますか?」

 

私のほうが笑ってしまった

世界では同性同士の結婚さえ普通の時代だ

私にそんなハードルがあるだろうか?

自慢ではないが大学は女子大ではあるが

私の追っかけくらいは数人いるのだ

私は可愛そうな人だと祖母を見て、早苗さんのところに帰って来た

 

早苗さんも大笑いだった

「だから恋愛したことのない人はダメなのよ

大丈夫!静ちゃんに恋しない男は男じゃないし

恋に落ちてくれたら、どんな生まれだなんて

全く関係ないわ」

 

そしてその通りだった

私の今のフィアンセは全く気にもしなかった