逃亡

「今の男って・・・・

おばあちゃん、うちはそんなに男好きじゃ・・」

 

玄関でガタガタッと音がした

 

「誰か、連れて来たんだろう?

この寒いのに、外じゃな可哀そうだよ

入れてやりな!」

 

「連れてきたわけじゃないの~

もう、早く帰ればいいのに」

 

私がドアを開けると、ひょろっとした男の子が立っていた

 

「入りな!」

 

「あ、すいません。

チェリーに怒られるから、ここにいます」

 

「バカだね、いいから入りな!」

 

彼は入ってくると、きょろきょろしながら

 

「あ、すげえ~やっぱ、ばあちゃん金持ちなんだ

チェリー、お金もらえた?」

 

「名前は?」

 

髪の毛は短めで色が白くて、背は高いが

こいつはチェリーの二倍はバカそうだ

 

「あ、ショウです」

 

「大人に自分の名前を言う時は

ちゃんと上から言うんだよ!」

 

「園先庄司です。」

 

「歳は?」

 

「あ、17です」

 

「学校は?」

 

「行ってません、今日はバイト休みで・・・・」