おばさんであること

スミカがすかさず言った

 

「大丈夫じゃないかもよ!

施設で育ったって言ったって

一緒の施設には真面目でいい子もいたよ

高校も偏差値の高い所に行って

奨学金で大学に行ったり

美容師になって真面目に頑張ってる子いるの

私は中学のころからフラフラしてて

勉強もしなかったし

万引きで捕まったこともあるんだよ」

 

スミカははっきりとそう言った

満里奈の家に行きたくないのだろうか?

美也も少し困ったのだが

満里奈はじっと、スミカを見つめて

 

「そう言う感じ、悪くないわよね

あなた、洋服好きなんでしょう?」

 

満里奈は物は持たなくても、その髪型や

古いジャージもおしゃれに着ているところに目を付けたのだ

今の話にスミカが目を輝かせたのにも

ちゃんと気が付いていた

でも、しっかり自分のリスクも話すっていう所は

気に入った

そういう所は賢いところだと思う