おばさんであること

美也はスミカを見つめながら

母を思った


母はただ真面目な人だった

だから、美也が大嫌いだった

小学校の5年の時

従兄弟の中学生と抱き合っていた所を

見つかって

それ以来、美也は完全無視!

今に至るまで、喋った記憶がない


三人姉妹の一番下

姉たちも母と同じだった

食事すら作ってくれなかった

父がたまに見るにみかねて

お金をくれる


もちろん、自分が悪いから

仕方なかった


でも、大人になって

実は、自分のそれは

病気だったと知る


母としたら、ショックではあっただろう

だけど、自分の娘じゃない


美也は家庭の中では

全く無視される生活のなか

外ではより一層男の言う通りに

なったのかもしれない