おばさんであること

美也は出て行った妹を心配した

もうすぐ塾に行く時間だ

帰ってこないと、そろそろ間に合わない

塾用の弁当を作りながら

気を揉んでいると

妹が帰ってきた


「なに、あの女!

ママ、帰らせればよかったのに

お兄ちゃんバカみたいだった」


そう言われて、美也もそうだと思ったが


「お兄ちゃんのことはいいから

早く行かないと間に合わないよ」


「いや!」


え?

今まで妹の方は、いや、大輔もだが

美也に反抗したことはなかった