おばさんであること

明美は驚いて

満里奈は頷き

美也は静かに

 

「大丈夫?辛かったでしょう?

かわいらしい女子高生のお嬢さんがいて

最初から負けだとわかっていた彼女と

俊介さんとのその後を知って」

 

満里奈はわっと泣き出した

今まで我慢に我慢を重ね

50代の女として、優しい気持ちで彼の今を受け入れるつもりだった

でも、やっぱりつらい

あの時、彼は間違いのない選択をした

それは満里奈の心に何かひびのような物を作ったのだ