おばさんであること

「その俊介さんって人の奥さんに嫉妬しなかったの?」

 

「それが、映画の吉永小百合のような人よ

野バラのような素直そうなかわいい人

その当時から不良でどうしようもない俊介が

立ち直って、彼女と家庭を作ろうと頑張ったの

それは彼女が本当に一途で優しかったからだと思うの

私のほうがいやらしく割って入った、小説で言うと

嫌な女だったのよ」

 

明美はそこまでしか気が付かなかったが

美也はすぐに気が付いた

 

「子供、満里奈、できなかったの?」