おばさんであること
美也はやさしく満里奈を促した
「それで?」
美也は普段からできるだけ本音で生きていきたいと思っている
その本音が美しいのだ
子供の成績を他の子供と比べるなんてもってのほかだと思っているし
自分が専業主婦として完璧に家族の縁の下の力になりたいと
心から思っている
でも、最近、家庭の中しか見ていない視野の狭さを気にしていた
それで、この三人で会うことを楽しみにしていたのだ
満里奈自信は自己中心的でわがまま
夫についてきてほしいと言われても
『今は日本が世界的に憧れられてるんだから
ここにいたいの』と言って、断ったのだ
それだからこそかもしれないが
満里奈は美也の全く道徳の先生のような考え方が
好きだった