発達障害の母

「それなのに、修二が出てきたときには

全く消息が分からないように雲隠れしてたのよ

でも、修二は頭が足りないけど

そうしてほしかったみたいね

その結果、あなたが現れて

すごくいい子で、あの時ああして良かったって

言ってたわ~

修二こそいい人間過ぎるんだけど

あんたもいい子だもんね~

ホントよかったわ~」

 

僕は自分のことをいい子だとは思えない

普通の子だ

でも、光代さんや修二さんが言っている

いい子!の意味はよくわかった

修二さんは発達障害ながらも自分の生まれや

親の酒や性にまみれた仕事、そして食べていくために

万引きだって普通にするような

思春期に中学に通うよりも大人のおもちゃになって

お金を稼ぐようなことが普通の世界

そんな子供じゃなくてよかったと言いたいのだ