発達障害の母
私の中では偏差値を重視する教育は
世間の考えとは反対で、とてもありがたかったのだ
しかし、母は勉強ができるなんてことは
のびのびと明るい人間の真反対と決めつけていて
全く興味の対象でもなかったし
勉強ができることが残念なことだと思っていた
女の子は色が白くて、真っ黒な美しい髪の毛を持っていて
優しく明るければ、それが一番だと言っていた
私は色が黒くて、髪の毛はショートカット
明るくもなければ優しくもなかった
私のほうこそ言いたかった
私の一つ上に頭のいい男の子がいて
その子の母親は、当時、村の女の人ではめずらしく
四年生の大学を出ていて
子供が本を読むのを嫌がったりしなかった
私はそれがうらやましくて仕方なかった
うちでは本を読んでいる時間は怠けてダラダラしている時間と
母が認定していたので、私は本を読みたいときは
どこかに隠れて読むことにしていた