発達障害の母

小学生の私にはそれを詳しく言葉にはできなかったが

それまで、母がどんなに馬鹿なことをしても

父が好きでたまらないのは間違いないと思っていた

母は子供の私に、父をどんなに好きかをよく話した

 

「うちの父ちゃんは本当にいい人だよ~

母ちゃんは誰よりも父ちゃんを愛しているんだよ」

 

田舎のことだし、当時テレビの中でも

愛しているなんて普通の人は、あまり口にはしない言葉だった

それを臆面もなく言葉に出すところが

母の母たるところだったのだ

でも、松尾先生のことで私はそれを嘘だと思ったし

その後の父の浮気事件で

私は母のずるさを知った