発達障害の母

真っ白な焦げていないご飯を炊いて

美味しいお味噌汁を作ろう

掃除は机の仲間で綺麗にやろう

学校から帰ってきたら、洗濯物を入れて

父が帰ってくるまでに、美味しい夕ご飯を作ろう

父も料理は得意だったから、魚を捌いたりしてくれるだろう

弟は母親のほうに行くだろうから

父と二人の生活はどんなに落ち着いてすばらしいだろう

家の中で何かと大騒ぎする母は子供ながらに

大仰な人でいつもうるさかった

父と二人ならばどんな落ち着いた生活ができるだろう

そんな夢を見た

学校で正敏がものすごいショックを受けたような顔で

私の近くに寄って来た

田舎の小学校だ誰もしっかり者などいなかった

まともに話などできやしないし、自分の母のことは嫌な思いとして

私に何か話したかったのだろうが

私は幸せだったから、彼の話など聞きたくはなかった

子供の想像力では正敏の家が離婚するなんて思ってもいなかった

ただ、自分の家のことと自分が幸せなことが大事だった