発達障害の母
老いの恋愛に関しては
その人生の終わりにそれまで生きてきた
賢さを十分に生かして、したければすればいい
わたしには全く関係ないことだと言いたい
いや、言いたかった
私に隠れてガラケーの電話に出る母
何か楽しいことがあるのだろうと思っていると
案の定、どこかの公民館でカラオケ大会があるから
迎えに行くと言う電話があったらしいこと
親が長生きして、元気であることを世の中の人は
本当に心から喜んでいるのだろうか
わたしには全くわからない感情だ
多分、だが、父が生きていれば
そう言う感情になったのかもしれない
母に翻弄された人生、
母に出会わなければ、もっと、賢く落ち着いた人生を送ったであろうに
五十台に入った父には私が知っている限り
生きる気力とか何もなかった
毎日母のがーがー声を言葉と認識することもなく
ただただ、酒でごまかして生きていた