発達障害の母

母は弟を嬉しそうに見ながら言葉を待つ

弟は深い意味もなく

 

「あ~おいしかった!」

 

それを嬉しそうに聞いて、私が他の食事時に

これ、美味しくないとでもいうようにあまり食べないと

弟はよく食べるから美味しいのだとしゃべり始める

私は父と似ているところがあって、

相手に失礼になることを言うくらいならば

何も言わないか、嘘を言うこともあるような子供だった

そして、父とはその辺りわかり会えていて

父が心では本当はどう思っているか

それはよくわかっていたから

そんなこともわからない母にはいつだってイライラしていた

母は反対に自分が思っていることは口にし

相手にも自分の気に入っている答えを期待し

言わせようとする

 

美味しくないとも言わない