発達障害の母

私が中学の時の、朝のちぐはぐな会話

私は母の作る食事に興味はない

父もあきらめている

母はべちゃべちゃに炊きあがった白いご飯を自慢そうに出し

ひとしきり、ソーセージとにらを卵で炒めた話をし

味噌汁は辛くて出汁に乾燥シイタケが入っているが

足もとってはいない

熱くてべちゃべちゃした白いご飯に叔母が作った

金山寺味噌を塗りつけて食べ終わると

さっさと小テストの準備をする

父は起きてすぐから焼酎を隠し飲んだようで

臭くてたまらない

母がそれに気が付いて、大声でぐちゃぐちゃ文句を言う

 

「お父さん、朝からまた飲んどるね

ほんとに何べん言ってもわかんない人だね」

 

なんだかうれしそうな響きが隠されている

そこには、もう、父に叱られることもなく

自分のほうが上から注意ができるそんな喜びが垣間見えて

私はさっさと、制服に着替えて家を出る

弟だけがべちゃべちゃなご飯を

卵かけにして嬉しそうに大盛りで食べている