発達障害の母

母には母の価値観がある

目の前に置かれてわかりやすい価値観にすぐに飛びつく

でも、それは本当のことを公にしない優しい嘘とか

相手にしっかり伝えないほうが良い遠慮、配慮

悲しくても涙を見せない深い心の苦しみ

そんな複雑な心の動きなど理解しない人だから

父が酒を飲むことに逃げ始めると

鬼の首を取ったように嬉々として父を攻め立てた

幼い弟はそのことで父は酒のみのバカだ

家に迷惑をかけるような男だと認識してしまった

私はそうなった母とは喋るのも嫌で、

とにかく本の世界に逃げたのだった