発達障害の母

それに父はその外見とは対照的に

困っている人には手を差し伸べなければいられないほどいい人で

頼まれれば嫌とは言えないイエスマン

なおかつ、捨てられた子犬、子猫、怪我した動物たち

絶対に面倒見ずにはいられない人だった

おかげでうちは私が子供のころは動物だらけの家だった

母は自分が一番だし、発達障害のせいもあったと思うが

動物は何よりも恐ろしいもので大嫌いなものだったから

そんな父を恨めしそうに暮らしていた

父もできるだけ母に優しくしようと思っていたとは思うが

母の動物を飼うなという望みをかなえるつもりはないようだった

だいたい、好きで買っていると言うよりも

困った動物を引き取っている感じだった

いや、もちろん大好きでもあったから

これが父のささやかな抵抗だったのかもしれない