発達障害の母

それでも、許せなくなるのは

やはり、私が娘だからだろう

たまに用事で東京に帰れば

自己嫌悪で落ち込んでしまう

夫の母との関係があまりに理想的だったから

余計に苦しくなる

でも、約一年、母のそばにいて見て

生まれてから初めて母まともに話した

こと気が付いた

できることならば、売れる小説のように

最後は母を許し、いえ、自分自身を許し

お互いわかりあい、やはり、何はなくとも

血は繋がっていると言うことは、母親から生まれたことを

切り離すことはできないのだからと

ドラマのような美しい最後にしたい

そんな気持ちは私にも十分あるし、そうなりたいと

切に願っているのだが

母と話すと、いつだって最後は

私はなぜこの人から生まれてきたのだろう

この人はなぜ子供を作ろうなんて思ったのだろう

いや、この人は発達障害でまともな判断はできないのだから

なぜ、父は母との間に子供を作ろうと思ったのだろう

母の周りの人間は、産んだ娘がこんなに苦しむと考えなかったのだろうか