発達障害の母

長い時間会えるわけではなかった

私がお金がなくて忙しいから、こうやって夜話すためだけに会えても

30分がせいぜいだった

でも、彼は会うと決めたら絶対にその30分のために来ていた

雨の日でも、傘もささずに待っていたりした

恋なんかには全く興味のなかった私だって

いい加減、そんな気持ちになる

それに、絶対、私の話すことを否定しなかった

小学校のころから、本を読んでいても、勉強をしていても

弟の面倒をちゃんと見ていても

母独特の価値観、とにかくじっとしているのは罪

動いて何かしていなければいけない

それが立派な人間だと言う母の価値観から

いつも叱られていた私には本当に素晴らしい時間だった

そのうち、私は修二相手に本音をいつも話すようになっていた