発達障害の母
バイトが終わって、すぐに、公園の時計の下に向かった
今日はレポートも書かなければいけないし
ワイシャツのアイロンがけのバイトもあるから
本当ならば早く帰りたかった
どうしても会いたい相手ではない
というか、異性として興味のある相手ではないのだ
私も18,9の年頃の女の子で
高校まで男女交際なんかまったく考えてもいなかったのだ
東京に出てきて彼が欲しいと思うのは当たり前だろう
私には母があんなだったせいで、小さいころから
父に世話をよくしてもらった記憶がある
自分で靴下も履けなかったころは
いつも父に履かせてもらっていた
だいたい、父と似たところが多いと勝手に思っていたり
少しファザコンの気があるのだ
頭がよくて心優しく、田舎の役所の職員としては
おしゃれでセンスが良く、話が面白い
娘が考えるのだから、かなりデフォルメされているのだが
彼を作るならばそんな男性がいいと思っていた修二のような
ちょっと、頭の足りないような、オドオドとした
男には興味がなかった