発達障害の母

それでも、私自身は父がそうであったように

母のようなタイプの異性に弱いのかもしれない

コンプレックスを抱えて自信と言ったら

何とか大学に合格できた事実だけで

それもガリ勉の末の話で

東京の余裕がありそうなスマートな学生の中で

毎日、泣きそうだった

バイトももちろんしなければやっていけないのだが

それすら怖くて、小さな立ち食いのうどん屋に決めたのは

ここなら怖いことはないだろうと

田舎者なりに考えたからだ

最初の入学金は父が出してくれたが

後は奨学金とバイトで何とかしなければならない

服はジーパンとトレーナー

ちょうど、バブルのころでブランドで身を固めた

女子大生がちやほやされていた頃だ

同じようにうどん屋でバイトしていた静岡から出てきていた

恵子ちゃんも同じような感じで二人で質素に

でも、まぁ楽しい学生生活を送ったものだった

 

ひょんなことから私がヒロミと出会うきっかけになったのが

恵子ちゃんの一言だった