発達障害の母

亜美ちゃんは首を激しく振った

泣きながら

 

「親には絶対話せない!

赤ちゃん、どうすればいいの?

絶対産めない!誰にもわからないようにどうにかしたいのに

どうにもならないの」

 

泣きじゃくりながら話す亜美ちゃんに

私は心を決めた

 

「わかった!

東京に行ったらおばさんがなかったことにしてあげる」

 

そうはっきり言い切ると

亜美ちゃんは初めて私をしっかり見た

 

「ほんと?」

 

私は頷きながら

本当は心では迷っていた

人間の生まれとか幸福な常識に縛られた生まれが

素晴らしいものとは限らない

母がそうだ

たぶん、祖父はエロ親父で

祖母は夫の言うとおりにするしか能がないバカ女