発達障害の母

本当は16の時にこの村を出て

母からも離れて、

世間の一般常識とかワイドショーの基準のようなものに

どっぷりつかって生きてきたし

16の私には村の卑猥なところなんかまったく見えてなかったから

かなりショックなのだけれど

それはうまく隠した

隠したと言うよりも、ここに帰って来て

目の前で繰り広げられる現実に

もう、お手上げ状態になっていた

私が生きることの指針にしてきた

頑張る!努力する!誠実に生きる!

こんなことはすべて否定されて

今はただひたすら、ああ、そんな人生も

本人がよければいいのだろう

そう考えることにしたのだ

そうしなければ16でこの村を出て

母とはかかわらないようにして

その分、頑張らなきゃいけないと心の奥底にあった

わけのわからない罪悪感はなんだったんだろうと

むなしくなってしまう