発達障害の母

保険屋が帰った後で

母はすごく嬉しそうに


「あの人はいい人でね〜

ありがたいよ。

あんたも建物共済に入るなら

あの人にしてあげてね

あ、でも、東京は遠いかしら」


そんなことを言う

お金に関しては私は口を出さない

それは初めから心に決めていた

お金を自分で好きに使えなくなると

一気におかしくなるとか聞いていたし

私がこうして家に帰っているのは

決して母のお金目当てではないと

親戚に分からせておきたかったからだ

田舎の親戚は私が母の元に帰ってきたのは

夫と折り合いが悪く離婚するためか

財産目当てだと思っている


馬鹿馬鹿しい

夫とはなんの問題もなく

金銭的にも裕福に暮らしている