発達障害の母

そのせんべい屋を覗くと

聞くまでもなく、そこで働いているのは

朋ちゃんだった

朋ちゃんも私を見るとおどろいて飛び出してきた

 

「あ、あ~ちゃん、どうしてここに?」

 

「ちょっと、気になって。

良かったら話しできる?」

 

朋ちゃんはエプロンを取ると

すぐに出てきた

 

「何か言っとかないで大丈夫なの?」

 

「うん」

 

なんだか楽しそうではない口調だ

近くのファミリーレストランに落ち着く

 

「お父ちゃんに頼まれたの?

連れて帰ってくれって?」

 

私は頭を振った

 

「ネコがね、頼まれているんだけど

私は連れて帰るなんて思ってもいないから

安心して」

私は