発達障害の母
朋ちゃんはこの人のことが好きであこがれていたのだろうか
ここの住所をあの暗い家において来たのは
そんな憧れがあったのだろう
「その女の人は何か買っていきましたか?」
「ううん、値段見てびっくりしたみたいで
そこのお皿ほしそうだったけれど
後ろ見て慌てて置いて帰ったのよ
見るからに田舎から出てきたばっかりみたいで
ちょっと、かわいそうになったけど
ここのお皿はその価値があるからその値段なのよ」
まぁ、この人はバラエティでも辛口コメントが売りの人だけど
実際の性格もそうなのだろう
私は朋ちゃんの気持ちはよく分かった
お皿はまぁ、一枚6000円となると、
あの田舎の村の感覚で言ったら高いと思うのは仕方がない
私はそれを買ってプレゼント包装してもらい
「西新井のどことか言ってませんでしたか?」
「ううん、ごめんなさい、私もそれ以上は興味なかったから
何か訳ありなの?」
私は首を振ってそこを出た
そして、まっすぐに西新井に行く