発達障害の母
「友くんの母親と雅ちゃんの母親じゃ人間が違うからね
雅ちゃんの母親の面倒を見なきゃならないとなると
友くんもうんざりするのは当たり前だよ
おばさんとはいえ、人の面倒なんか見たかないよね」
は?私は母のことはよく理解しているつもりでも
こんな風に自分は全く関係ないみたいなことを
したり顔で言われると何か投げつけたくなる
私はいったいここに何しに帰っていると思っているのだろう
母はずっとそばにいなきゃいけないほどボケてはいない
いや、若いころからボケているのだが
それでも、これまで父が死んでから
恥もすべて村中に垂れ流して生きてきたのだから
私は次の朝、一番の飛行機で東京に帰ってきた
少し頭を冷やしたほうがいいのは私のほうだ