発達障害の母
私は長いこと都会生活をしていたから
母にめったなことは言うものじゃない
そう言う言葉が出てくるのだが
雅ちゃんが舅を見殺しにしたようなことを
気軽な世話ばなしのように聞いたことを思うと
母のほうが田舎の常識に添っている気がした
そhして、そういうことが『まぁ、しょうがない』と
許されるようなそんな空気がこの村にはあるのだ
だからこそ、私は小さなころから
知能が少し足らない母を持つ家の子供だが
少しずつ、ゆる~くいじめられながらも
だれもおおっぴらにはしない
だから、母自身も自分がまともではないと気が付くことなく
うまいこと、この村で生きてこれたのだ
そういう、この村ならではの事情はわかってはいても
気持ちの悪いものだ
雅ちゃんの葬式は結局、旦那がいやいや、一番、
お金のかからないやり方で出して、丸く収まった
雅ちゃんの遺骨も自分のうちの墓に入れることで
妹は言いたいことはたくさんあったのだろうが
これで、何も言わずに引っ込んだ
私はこの妹は雅ちゃんが旦那のことをひたすら一途に
想っていたことを考えて、
そっちの家の墓に入るのを希望していたと
何やかや言いながらも本当の妹なだけある
そう感心していた
余計な出費が