発達障害の母
ネコはさすがに村長だ
雅ちゃんが一人になってからも
ちゃんと食べていけるように
仕事を考えてあげている
「いや、ありゃ、仕事なんてできる
状態じゃないぞ
子供もできなかったし
旦那にベタ惚れだったから
立ち直れないんじゃないか」
そんな話をして帰る
雅ちゃんの幸せなんか私には関係ないけれど
やはり、同い年だから
彼女のこれからを思うと心配になる
母は私が帰ると最近、私の機嫌をとる
母の知的障害はわかっているのに
どうしても何かと厳しく言ってしまう
私が悪いのだ
それでも、普通に食器の始末や
洗濯、掃除がまともにできないところを
目の当たりにすると
この80年近くどうして成長することなく
生きていることができるのかと
イライラしてくるのだ