発達障害の母
ネコは笑いながら
「俺だって、あんな爺ちゃんや父ちゃん
恥ずかしいだけだったよ
子供のころは村の誰彼に爺ちゃんが余計なことを言ってるのを
見るたびに、穴があったら入りたかったよ
あ~ちゃんだけじゃないさ」
「ま、いいじゃん
二人とも死んじまったんだからさ
あ~ちゃんは苦労しに帰ってきたようなものだけど
もう、みんなわかってるし
あ~ちゃんも東京で立派にやってるって
感心してるからさ」
友くんもずいぶん優しい
「そういえば、雅ちゃん、いよいよ
追い出されるらしいよ
雅ちゃん、妹から慰謝料を絶対もらえって言われてるけど
そんなの絶対出すいえじゃないからなぁ
雅ちゃん、実家かえるしかないよな
もう、この年じゃ仕事もないし」
と、友くん
「あそこの旦那、うまいことみっちゃんの後家さん
捕まえたからな~
まぁ、あの家の爺さんのこと考えたら雅ちゃんも
いい嫁ではなかったしなぁ
あ、そういえば道の駅でレジの仕事でもやってもらえると
いいんだけれど」