発達障害の母

「星田医院だよ」


小学校の頃、私がどんなに頑張っても

彼には勉強では勝てなかった

星田光男だ

田舎には珍しく茶色の髪で

色が白く、背も高かった

中学までは一緒で、

中学では女の子には人気で

バレンタインの時にはチョコレートを

山ほどもらっていた


本人はそういう男女のことはまったく

興味がなく

勉強ではまともに問題を解きあうことができるのが私だけだから

2人で、よく数学の難問を解きあって

私は女子たちに羨ましがられたものだった


性格も良かったし、さっぱりした子だったが

もう、死んだのだ


ちょうど、雅ちゃんがトイレから

帰ってきた


「なんか、泣いてばっかりいたんだけど

久しぶりに同級生に話すと

すっきりするわ〜」