発達障害の母
できるだけ母に寄り添い
一緒に静かに世を送る
そう思って帰ってきたのだ
主人の義母との最後の日々はそんな感じだった
義母の横で暮らしているだけで
それまでの人生のつらさや幸せだったことが
もう、遠い出来事として流れていて
そこから人生がなんであるかが言葉にせずとも
私に流れてきた
義母の台所は私のあこがれだった
それはお金がかかっているとかではなく
古くてよい台所の道具を大切に使っていて
そこから出来上がってくる食事に
心が躍るような気持ちにさせてくれる台所だった
家事の一つ一つが丁寧で家族のことを思っている
その短い日々は私も最後はこんな風に・・・・
そう、思わせてくれる最後だった