発達障害の母
そんな中、父は軽自動車ではあったが
家族四人が乗れる自家用車を持っていた
それに乗って休みの日に家族で出かける
ただ、母は時間までに何かを手際よくできはしない
だから、母親が化粧が終わるまで
車の中で三人でイライラして待っている
父は母が発達障害だとは知らなかっただろう
それでも、普通の人とは少し違っていて
とにかく困っていつもイライラしていた
あの当時、発達障害なんて誰も知らなかった
父親は酒さえ飲まなければ
まぁ、まともで知的な人でもあった
歴史が好きで、家族で出かけるのにも
地方のそんな場所に行きたがった
母も家族でそういうところに出かけるのは
後で近所の人に話すには自慢になるとは思っていたようだが
少しも楽しそうでもないし
まともに、そんな史跡を理解しようとはしなかった
いや、理解できなかったのだ