おばさんであること

「私が、今、なんで食べているか 知ってるんでしょう?」 スミカは美也を見てから、満里奈を見た もちろん、美也がそれを話しただろう しかし、こんな自分を引き取るなんて もしかして、美也は話していないのだろうか? 美也は大輔に似て、いい人だから スミ…

おばさんであること

スミカがすかさず言った 「大丈夫じゃないかもよ! 施設で育ったって言ったって 一緒の施設には真面目でいい子もいたよ 高校も偏差値の高い所に行って 奨学金で大学に行ったり 美容師になって真面目に頑張ってる子いるの 私は中学のころからフラフラしてて …

おばさんであること

満里奈を見てスミカは開口一番 「おくさま!」 満里奈は笑いながらスミカを注意深く見た 汚いジャージのような上下を着ていて 髪の毛も脂ぎっている スミカは美也にとりあえずのお金をもらっていたから また、ネットカフェに籠っていたのだ でも、顔立ちは美…

おばさんであること

満里奈は笑いながら 「そうね、盗みを働いたり 何か犯罪まがいなことをされると困るけれど でも、それでも紹介する!」 美也も明美も不思議な顔をして満里奈を見つめる 「私ね子供いないでしょう? だから、あなたたちを見ていると 子供ってある意味リスクと…

おばさんであること

スミカと別れると 満里奈と明美にラインした 何かいい仕事は知らないか?と聞くと 満里奈がすぐに ちょっと会おうという話になって 三人は集まった 美也の話を聞くと、明美は顔をしかめた 「仕事は紹介できないこともないの だって、パパの知り合いに店をし…

おばさんであること

美也は自分のことを思い出して スミカが想像していた通りの育ちであることと 大輔が自分と同じ病気かもしれない そう、思い立つと スミカに対して親近感がわいてきた 彼女は恵まれない環境で育ち 生きるために努力している それは、自分の子供たちなんかより…

おばさんであること

美也はそう考えた時にハッとした 大輔がスミカを性的に退けなかった理由 中高生の男子だから仕方がないと 一度は考えたが もしかしたら、自分と同じかもしれない 同じ血が流れているのかもしれない そう思ったら、スミカに文句を言うのはお門違いだ 美也は自…

おばさんであること

美也はスミカを見つめながら母を思った母はただ真面目な人だっただから、美也が大嫌いだった小学校の5年の時従兄弟の中学生と抱き合っていた所を見つかってそれ以来、美也は完全無視!今に至るまで、喋った記憶がない三人姉妹の一番下姉たちも母と同じだっ…

おばさんであること

美也の愕然とした顔を見てスミカは「あ、安心して!大ちゃんは、いい子だよちょっと馬鹿だけどねー」今まで、大輔をこんな風に言った人間はいなかった!しかし、美也は同じように思った「いい家ってやつは羨ましいよ〜ちょっとセックスしたくらいでママがで…

おばさんであること

ひどいこと・・・・ 美也は大輔の周りの男の子たちを思い出す どの子も家柄のいい子たちで、頭もよくて 女の子が付き合うには何の問題もなさそうだ 普通に考えると、大輔の学校の子と付き合えるのは 女の子にとって自慢じゃないのだろうか ああ、女子に告ら…

おばさんであること

スミカはよほどお腹がすいていたらしく 考える暇もなく 「助かる!」 そう言った ファミレスのテーブルに着くと すぐにドリンクバーに走り コーラをがぶ飲みした サラダと和風のチキンをたのんだ 「遠慮しなくていいのよ なにか、もっと、栄養のあるもの食べ…

おばさんであること

美也は、二人の話を聞いて それとなくスミカを調べ始めた 探偵社の調べではスミカに特定の居住地はないと言う それだけでも驚きだ 今はだいたい、池袋のネットカフェで生活しているらしい 美也はそのネットカフェに行ってみた そんな場所、専業主婦の美也に…

おばさんであること

美也は何も言えないまま 妹のハナが部屋に入ってしまって 塾に行く気がないのを黙って容認した しばらくして大輔が出てきたが 顔も合わせられない どうしていいのかわからない そんな日が続いて、三人で会う日がやって来た 美也は今こそ、彼女たちに会いたい…

おばさんであること

「今まで、お兄ちゃんが優秀で あんな有名な学校に合格して 私は勉強得意じゃないし、受験なんか嫌だったけど あんなことになるなら あんな立派な学校なんか行かなくてよかったよね お父さんが勉強はどこでもできるって言ってたでしょう それなら、私、受験…

おばさんであること

美也は出て行った妹を心配したもうすぐ塾に行く時間だ帰ってこないと、そろそろ間に合わない塾用の弁当を作りながら気を揉んでいると妹が帰ってきた「なに、あの女!ママ、帰らせればよかったのにお兄ちゃんバカみたいだった」そう言われて、美也もそうだと…

おばさんであること

美也は慌てて、ゲームに夢中で何が起きているかも全くわからない小学生の弟に慌ててオヤツとジュースを兄の部屋に持って行くように言おうと思ったが万が一、いや、兄の変な場面を見てショックで受けたらそう思って自分で持って言ったが部屋のドアはしっかり…

おばさんであること

妹はイライラし、見てられないまでも「やめて!恥ずかしくないの?ハタチってそんなおばさんなのに馬鹿みたいにJKの格好笑っちゃうわ!」「だって、この格好が大ちゃんの好みなのよね!」鼻で笑いながら、大輔を見る流石に大輔は恥ずかしさに耐えられなくな…

おばさんであること

まるで、育ちのいい子の家に挑戦状でも叩きつけるように笑いながら喋る妹はかわゆくない!そう言われて「バカみたい!お兄ちゃん、こんなゴミどこで拾って来たの?」美也は注意できなかったすると、大輔は「ゴミってなんだよ!スミカさんは僕の友人だよ」す…

おばさんであること

そして、一番腹がたつのはスミカがそれをすべて計算済みってことだ初めて大輔がここに彼女を連れて来た日流石に美也は根掘り葉掘り彼女のことを聞くわけにはいかなかった金髪にクルクルとカールしてピンクのブラウスに赤いボウタイ椅子に座るとフルフリのパ…

おばさんであること

人を見た目で判断してはいけない美也が何度も言い聞かせて教えて来たことだ今までは人を見た目で判断しない大輔が自慢だったそれが、今、何と悔やまれることか金髪でなんちゃって制服を着てメイクが濃い、ミニスカートの女の子誰が見たってアバズレに決まっ…

おばさんであること

大輔の付き合っている女の子どうみてもロクでもない子だ大輔は有名私立の男子校だから6年間、そういう問題は全く関係ないと思っていた特に大輔は、女子にやたら興味があるとは思えない子だったそれが、わけのわからないなんちゃって女子高生のスミカに見事に…

おばさんであること

美也は帰りながら 明美が言っていたことを考えていた 『Hなことはしても、子供を作る勇気なんかないみたい』 明美が徹のことを話すたびに なんて、困った子供なんでしょう うちの大輔には全く、関係ない悩みだわ そんな風に思っていた でも、今初めて、うち…

おばさんであること

「それで、徹君はどうなったの?」 明美は初めて徹のことを思い出したかのように 「ああ、忘れてたわ 徹は女の子とHなことはしても 子供を作ることになるほどの度胸はなかったみたい ま、私と夫の子供だから バカだけ、あんまり道を外したことはできないの…

おばさんであること

明美の恋はもう、終わっていた 「夫が許してくれるのならば 私が補填のお金をすべて出して これまで通り一緒に暮らしたいの 坂の上とは連絡があっても、もう、会わないし 会いたくない」 満里奈は大声で笑いだした 「よかったじゃない! お金があるっていい…

おばさんであること

「この調査は、あ、」満里奈はすぐに気がついた「彼の調査を依頼したのは旦那さんだったの?」明美は頷いた「旦那さん、明美のこと気にしてたんじゃない!どんなに苦しんだことでしょう」美也は優しく言った「ええ、私結婚して初めて彼と面と向かったわ!そ…

おばさんであること

2人とも驚いた今までの明美の話からはそんな感じの旦那さんには全く思えなかったからだ「でも、その愛人って、本当にいたんでしょう?ほら、香水の匂いとか言ってたじゃない」「それが、その香水夫のカバンから出てきたの」「え?自作自演ってこと?」「そう…

おばさんであること

美也は首を振った 満里奈もその調査書を返しながら 「でも、どうして、調べてみようなんて思ったの?」 「夫がね、お金を貸してくれって言うのよ」 「え?どういうこと?」 「今まで会社のお金に手を付けていたらしいの 今までばれないようにやって来たけれ…

おばさんであること

そこには坂の上のことがこと細かく書かれていました まず、長いこと女の紐として生きてきたこと そして、今は30も下の風俗嬢と暮らしていること 今まではほとんど女に生活費を出してもらっていたのに この風俗嬢には惚れぬいていると見えて 彼女が逃げ出すと…

おばさんであること

明美は調査書を二人の前に置くと アイスコーヒーをストローも使わずに 一気に飲んだ そして、今までの坂の上との いや、自分が坂の上に溺れて行ったことを さらさらと話 もちろん、お金もどんどん持ち出したことも 二人は感想すら出てこないほど驚いた 最後…

おばさんであること

少し息を切らしながらやって来た明美の顔は ほんのり上気していて、今までに二人に見せたこともない 女の顔をしていた 服が違う 今までは奥様に人気のブランドを着こなし 今の時期ならワンピースにカーディガン 靴はフェラガモ、バッグはエルメス何処から見…