暇な奴ら
逃亡
「彼は?どうしろって?」
すると、チェリーは困ったように横を向く
「そんなこと、問題外ってことかね?」
「うん・・・・」
ほとんど、相手にされていないってことか?
それでも、子供はできている
「はっきり言いな!なんとかしてあげるから」
しばらく、ぐちゃぐちゃ言ってみたり、落ち着かなさそうにしてみたり
黙って考えたりしてたが
ようするに、その男はイケメンのYouTuberで
追っかけの女の子がたくさんいて、自分はその一人だと言う
「それで、なんで寝ることになったんだい?」
追っかけをやっていると、夜、一人だけ選ばれて
一緒に過ごせると言う
「それで、その一回で妊娠?
他にそんな子はいないの?避妊は?」
憧れの人を前に、そんなことは言えなかったと言う
暇な奴ら
逃亡
チェリーはビックリしたように
「さすがおばあちゃん!すぐわかるんだね~
ママなんか、何にもわかんないよ
ママは別のことで忙しいけどね」
妊娠してるかしてないかは
世間でいうほどわかりやすくはない
つわりの時期か、おなかが目立ってくる6っか月以降
じゃなきゃ、女だってわかりゃしないんだが
チェリーの制服の短すぎるスカートと黒い妙な
婆さんが履くような靴下のエロい足
その太ももの後ろに、キスマークがありありとつけられている
それに気が付いただけだ
「産むんだね!
お前みたいなバカは、これから学校生活で
何も学ばないよ
子供でも産んだほうが、よっぽど為になる」
逃亡
「言いたくない!」
「チェリー、あんた本物のバカだね
私が『なんに使うんだい?』って聞いたら
話によっちゃぁ、出してもいいって事だろう
くらいは人の気持ちを読めなきゃ
もう、おしまいだね」
ぶ~っとしながら
「だって、どうせ叱られるから~」
「そんななりして、髪染めて、学校、休んで
親父に放任されて、彼氏といちゃいちゃしていた
なんて平気で言うやつのセリフかい!!!!
叱られることしかしてないだろう?
あたしが言ってやろうか?
子供でもできて、降ろすお金でもいるんじゃないのかい?」